平飼い卵をお届けしたい理由
研修先の平飼い卵の美味しさに感動
研修先の関塚農場さんの平飼い卵を食べたときのこと。その香りと美味しさにびっくりしました。
エサは、地元のお米・麦や米糠を中心とした自家配合の発酵飼料、加えて緑餌として雑草を与えることで卵の臭みを消し爽やかな香り、ほのかな甘みを醸し出してくれます。 その土地で取れたものを食べ、身体が環境に馴染んでいき、産まれた卵はその土地固有の味を作っていく。そんな物語に感動した瞬間でもありました。
まだ農園開始前のウェブサイトに来た、一通のお問い合わせ
卵をやっていきたいという想いの強かった私は、まだ農園開始前のウェブサイトでも、「平飼い卵をやりたい」とうたっておりました。まだ始まってもいない農園のサイトに、誰もアクセスするわけがないと思っていましたが、ある日一通のお問い合わせが来たのです。
それは、「我孫子、柏近辺で平飼い卵を作っている農家を探している」という方からでした。
その方は、まだ始まってない農園のウェブサイトを見てくれていて、「おはよう農園で、卵ができる日を楽しみにしている」とのことだったのです。そのお問い合わせを見て「どこかに、自分が育てた卵を待っていてくれる方がいるんだ」と、何か希望が湧いてきました。
卵を楽しみにしてくれている方のためにも、動き出そう!と決心しました。
余剰農産物も有効活用できる「循環型農業」とは?
農産物は、売れ残ってしまうと多くは廃棄されてしまいます。せっかく作った野菜が、廃棄されるのを見るのは、とても悲しいものです。
ところが、ニワトリはこの農産物を食べてくれ、エサに使うことができます。
そして、ニワトリから出た糞は、肥料として使うことができるので、最後は土に戻っていきます。
鶏舎の床は土ともみ殻になっているため、ニワトリの糞尿は自然乾燥及び発酵するので臭いがなくなり、畑の肥料として有効活用できるのです。
このような、生き物が有機的につながっていく「循環型農業」こそが、おはよう農園の目指す姿です。
まずは、土地の許可がおりました!
我孫子市は、東京都心のベッドタウンとなる住宅地の中に田園風景が残ったところです。
鶏舎を建てる予定地は、もともと耕作放棄地でしたが、少し離れると住宅もあるため、近隣の方の理解を得ることが必要でした。
何度も農政課に足を運び、鶏卵で経営していきたい想いや経営計画を伝えました。ところが、我孫子市及び周辺の自治体でも平飼いでの養鶏業は前例がなく、まず「平飼いとは何なのか」の説明から始めなければなりませんでした。
そして、ようやく、鶏舎を建てられる理解が得られました。最初の問い合わせから含めると、およそ2年半の時を経て、現実味が帯びてきました。
前例がないことをやっていくのはなかなか大変ですが、頑張っていきたいと思います。