木造鶏舎プロジェクト

木造の鶏舎を建てるまでの、多すぎる8つの手順

2020年に鶏舎を建設予定のおはよう農園です。

木造の鶏舎を建てるため、建築会社さんと出会うまで、そしてお話しをする中で、鶏舎を建てるまで予想以上に手続きが必要なことがわかりました。

私は、農家の出身ではないため農地を所有しておらず、お借りして鶏舎を建設します。
改めて、こんな感じで手続きを進めていくというのをご紹介します。

『意外と更地に建物を建てるのって大変なんだなぁ』ということをお伝え出来たら嬉しいです😫

step
1
建築物に該当するか否かの確認

先ず、鶏舎が建築物に該当するか否か確認する作業が必要なため、自作の図面を持って建築住宅課に赴きます。
該当すれば、建築確認申請が必要になります。
建築物の定義は、頭の中に入っていましたので、該当するということと建築確認申請が必要なことは予想できておりました。
役所では、担当者数人があれこれ言っておりましたが、予想は見事的中🎯

建築物に該当し、建築確認申請が必要とのことでした。

建築物とは

土地に定着する工作物で、屋根及び柱若しくは壁を有するもの云々と建築基準法第2条第1項で定められております。
ちなみにビニールハウスは該当しません。

step
2
開発行為に該当するか否かの確認

次に、鶏舎を建てる行為が開発行為に該当するか否か、事前相談をする必要がありました。窓口は市街地整備課に変わります。
そして建てる場所となる土地が、どのような区域に指定されているかも事前に把握する必要がありました。
我孫子市には、①市街化区域と②市街化調整区域の2つに分けられ、建設予定地は②になります。

市街地整備課に提出が必要な書類

  • 『開発行為等事前相談書(役所の雛形)』
  • 『位置図(建設するの場所を示す図面)』
  • 『現況図(市のホームページのものを利用)』
  • 『土地の登記事項証明書の写し(ネットで法務局にアクセスし取得)』
  • 『土地利用計画図(該当地内での鶏舎の配置図)』
  • 『建築物の平面図・立面図』

※市街化区域 = 市街化を促進しているので住宅など建物が建てやすい地域となります。
※市街化調整区域=市街化を抑制する地域となり建築行為に制限があります。

建設予定地は、市街化調整区域に該当しますので、建築行為が厳しいのかと思いきや、鶏舎=農用施設ということで建築OK、そして開発行為には該当しない判断が下りました。

ここに住居を建てるとなると開発行為に該当し、開発行為申請という手続きが入ってきます。

開発行為とは

主として建築物の建築又は特定工作物の建設を目的で行う、土地の区画・土地の形・土地の質の変更を言います。(都市計画法第4条第12項より)

土地の区画の変更とは?道路・水路等(都市計画法第4条14項で規定)の公共施設の新設・変更・廃止等を行うこと。

土地の形の変更とは?切土・盛土を行うこと。

土地の質の変更とは?宅地以外の土地を宅地とする行為のこと。

これらの作業は、まだ建築会社さんと対面する前だったこともあり自力で行いました。
図面はすべて自分たちで作成し、鶏舎の図面は妻に作ってもらい建築会社さんに見積依頼をしました。
作図には、3D CADを使ってサクサクとやっていただきました。有難いことです!!!

step
3
土地の境界の決定と測量

木造鶏舎を建てる際に必要となる建築確認申請には、該当地の測量図が必要でした。それには、建物を建てる"土地” と "隣接する全てのもの(土地や道路)"との境界が明確になっている必要がありました。
実は、農地同士や農地と道路(国や自治体が所有)との境界は、法的に定まっていなかったり、曖昧なケースが多いです。現に鶏舎を建てる地域一帯は、農地と道路との境界は定まっておらず、農地同士の境界もありませんでした。境界杭が設置されてることもありますが、トラクターで耕している最中に潰してしまったり、経年により移動してしまったり、おおよその場所に取り敢えず打ち込まれていたりと様々な状態でした。

そんなことから、まずは土地の境界を定めることから始まります。公図を参考に土地改良法(1972年)で決定された敷地面積があるので、それを復元する形で行います。

公図とは

法務局にある『地番と土地の位置関係が分かる図面』若しくは『地図に準ずる図面』になります。明治時代の地租改正(1873年)に於いて、土地に番号をつけ小字(こあざ)ごとに付けられているものです。ただ当時の測量技術が未熟だったこともあり正確ではないのです。

境界が定まったら、実際に測量します。実を言いますと、土地改良事業を行った際に作った測量図が本来あるべきなのですが、実際に事業を行った千葉県手賀沼土地改良区に問い合わせたところ「見当たらない」とのこと😨 そのため、測量図を作るための測量にもなったのです。

ココがポイント

新しく農業を始める人が土地を借りて、建築物(屋根・柱・壁があるもの)を建てる場合、土地の境界を明確しておく必要があります。そのため、測量屋さんに土地の境界を定めてもらい、測量して図面を書いてもらうという作業が必要になります。今回は、現況測量という簡易的な方法で実施します

step
4
用途区分変更 

木造鶏舎を建てる際に必要となる建築確認申請には、建設予定地の地目が畑となっていることから、前もって用途区分変更申請が必要となります。
鶏舎は農用施設にあたることから、地目を変更しないと、鶏舎を建てることができません。
畑から農業用施設用地に地目変更する作業を行います。(正確には農地の用途区分変更と言い、略して農地転用とも言います。)

用途区分変更に必要なもの

  • 土地の位置図(該当地の分かる図面)
  • 土地の測量図(該当地を実測した図面)
  • 配置図(該当地内での鶏舎の配置図)
  • 建築物の平面図・立面図
  • 公図(写し)
  • 登記簿謄本

STEP 2で提出した書類と一部被ります。

step
5
農業用施設(鶏舎)建設のための資金確認

農業経営基盤強化促進法に基づき、農業用施設用地として利用権設定(土地の賃借契約)を行う際は、農地転用許可の基準を満たした内容か否か確認するための書類提出が必要
要は、鶏舎を建てるための資金を持っているかの確認になります。

提出が必要なもの

  • 開発事業計画書(役所の雛形)
  • 見積書(鶏舎の見積)
  • 預貯金残高証明書

けっこう、色々なものを用意しなければなりませんね。

step
6
地盤調査・整地

建設予定地が河川に近く地目が畑だったこともあり、地盤調査が必要になります。今は、コンクリートブロックによる基礎を検討しておりますが、調査結果によっては布基礎にしたり、基礎の下の地盤を改良する工事が必要になったりします。調査後は整地を行い、場合によって盛土と鎮圧も行い建物を建てられる状態にしなければなりません。

step
7
建築確認申請

ここまで来て、やっと正式に設計し、建築確認申請ができます。な…ながい!

step
8
着工

着工できたら、工期は約2~3週間だそうです。速く、この段階に行きたいです…(遠い目)

鶏舎建設は、ただ着工すればいいと思っていたので、前の工程がこんなにあるというのは、実際動き出してみないとわかりませんでした。

地域によっては、建築確認申請が必要ない場所もあるので、鶏舎を建てようとする場所によって、いろんなハードルがあるようです。

ひとつひとつ、クリアしながら、鶏舎の建設に向けて進んでいこうと思います。

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カウントダウンタイマー

2019年12月16日(月)朝8:00 START!!

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12月16日までは、Coming soonのページになります。

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